『鎌倉を知る会』
『鎌倉を知る会』

これまで同様、財政の健全化の実現を目指して活動して参りますが、同時に市民満足度を充足させる施策も考慮する必要があります。

鎌倉を知る会行政運営では、選択と集中。市民活動としては、市民協動。議会活動としては、情報発信をキーワードと捉えています。具体的な政策としては、市政への市民直接参加(市民投票条例の制定)、地域経営会議の設立(各行政センターを市民が運営する仕組みの構築)、1%条例の制定(市民やNPO団体がその使途を直接決める)、市民協働事業の拡大、地域で介護を担い合う仕組みの構築、ゼロウェスト(ごみゼロ)の実現(リデュース日本1)、福祉バウチャー(選択)制度の導入、電力の自立等々であります。
行政体力を蓄えた後ならば、思い切った夢のある「まちづくり」を行う事が可能です。将来世代にツケを残さず、夢と希望を持って頂けるようここでは、平成29年度版高橋浩司のローカルマニフェストとは別に、直ぐには実現しませんが、将来の「理想のまちづくり」や「理想的行政組織のあり方」等を「夢ファイル」として挙げておきたいと思います。是非ともご意見をお寄せ下さい。

◎独自電源の確保を!

原発依存からの脱却こそ将来世代への責任として、成し遂げなければならないテーマであります。ソーラー発電や風力発電、クリーンセンターの焼却炉、下水道終末処理場、下水道のポンプ場、下水管渠、地熱発電、道路や橋の振動等々エネルギーを電気に変える研究やミドリムシエネルギーの研究を進め、電力の自立を目指していくべきであります。
私が、所属する大船工業倶楽部は、電力不足をお互いにカバーするため設立した団体です。そうした歴史に鑑がみて、民間発電への助成も積極的に行うべきです。
独自電源の確保は、財政効果を期待することも出来ます。市庁舎だけでも年間約3,000万円の電気料金を払っています。街路灯の電気や学校やその他の施設を合わせれば、大変な費用になるのです。真剣に取り組む価値があるのではないでしょうか。

◎世界遺産のまちとして!

ユネスコの世界遺産登録は一時取り下げをしましたが、古都鎌倉としての環境を、守り、育てる歴史的使命が鎌倉にはあります。
800年前の古都である鎌倉には、まだまだ800年前と変わらない原風景が、至る所に残されています。これらの、史跡や景観を守ることが、最重要課題であり、守りながら生活する所に世界の遺産としての価値があると考えます。
また、民間レベルでも開発を計画する設計会社やデベロッパーを対象にした「鎌倉まちづくりプログラム」を官・学・民共同で作成し、市内で建築や開発を行う場合は、そのプログラムの講習終了企業に発注する仕組みをつくるべきです。
これまで、古都の景観保全を中心政策に位置付け、古都保存法等により取り組んできました。しかしこれからは、そうした取り組みに留まらず、町並み景観の保全と創造を行って行く必要があります。
そこで、「200年建築」を推進してはと考えます。景観形成地区で、国の制度として実施されている、長期優良住宅を建築する場合、鎌倉市としても助成を行い制度促進を後押しするべきです。
また、こうした政策が実現した時は、解体等による建築廃材があまり出なくなる効果も期待でき、「エコまちづくり」の一助ともなり、C2Cを進める夢の政策と言えるのではないでしょうか。
C2C・・・cradle to cradleの略称で、「ゆりかごからゆりかごへ」という意味です。材料の調達から廃棄方法まで、環境負荷の少ない方法を考え行動する。そうした社会構造にすることです。)

◎クラウド(配信パッケージソフト)で電子化の促進を!

4年前クラウドシステムの促進を夢ファイルに載せ導入を求めて来た結果、22件28.5%のシステム導入が実現しました。まだまだ基幹システムをクラウド化する事は時間が掛りそうですが、引き続き促進を求めて参ります。
また、医師会等と連携し、電子カルテのクラウドシステムを導入すれば、医療や健康づくりに大いに役立ちます。救急車でもカルテを見れるようにしたり、マイナンバーカードを診察券やお薬手帳として活用できるようになれば尚市民満足度は向上する筈です。

◎鎌倉アーカイブ構想!

市民の知る権利を保障し、全ての行政情報は、原則公開されるべきです。しかし、古い資料は保存期限が来ると廃棄処分されてしまい、過去の経過が不明になってしまいます。そうした事への対策として電子決済導入を求めて参りましたが、平成23年本格導入を実現しました。今後は、古い資料をデジタル化し随時保存作業を進めるべきです。それと同時にデジタル情報は全て永年保存とするべきです。また、その資料は、市のホームページから簡単に閲覧できるようにもするべきです。
資料が、永久に保存されることにより、職員一人一人が自覚と責任ある決裁を行うことも期待できます。

◎公会計制度の導入を!

行政会計制度は、複雑で解り難いと同時に将来展望が読み難いシステムとなっています。更に、借金(負債)が累積しても対策が取りにくい制度でもあります。
鎌倉市では、平成7年度からバランスシート(貸借対照表)を作成し、プライマリーバランス(基礎的財政収支)に注意した行政運営を行ってきましたが、全会計の連結バランスシートになっていないことと、資産の計上方法が難しい点が相俟って、本来の自治体体力を測るものとはなっていません。
そこで、もっと分かりやすい会計制度が必要となるのです。公会計制度は、将来世代がどのような負担を強いられるかの予測が可能な上に、事業の優先順位や選択を財政の視点から推定できる夢の会計システムであります。言わば、会計ナビゲーションシステムであります。この会計制度が採用されることを求めて参ります。

◎交通渋滞の緩和に向けて

鎌倉市は一方が海で、三方が山に囲まれている地形により、幹線道路が限定され、渋滞が起きやすい環境にあります。特に旧鎌倉市街へ向かう道路は、慢性的に渋滞をしています。そこで、海外の史蹟地で多く導入されている「ロードプライシング(通行税徴収システム)」を導入するべきと考えます。平成28年度から国や県の方にも加わって頂き、税法上の問題点の洗い出しや課金方法の整理等に着手しました。市民の方々に負担の無い形で実現できるよう働き掛けて参りたいと思います。
また、大船駅から逗子駅までの区間で横須賀線を地下化するべきと考えます。円覚寺を始めとする史蹟の景観復元と交通渋滞緩和に寄与することは明らかです。区間の延長は、約5.5㎞で、工事費は、最大1,650億円掛ります。その経費が、国の方針として決定した場合、事業者であるJRが1割、国が5割、県が2割、市が2割の負担をする事となります。鎌倉市の負担は、最大330億円となりますが、将来世代の事や鎌倉市の歴史的使命を考える時、行うべき投資と考えます。夢の借金ゼロを実現すれば、実現可能な事業と考えます。
更には、現在、金沢八景まで乗り入れている横浜シーサイドラインを大船駅と鎌倉駅に延伸すべきと考えます。実現すれば、パークアンドライド等渋滞緩和策の拡大も様々考えられます。こうした構想も長いスパンでは検討して行くべきです。