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2010年02月07日

プージェー

   今日は、江ノ島にある県の施設、女性センターで
開催された第4回アジア映画祭に行ってきました。

   雲一つ無い晴天で、江ノ島に向かう橋から臨む
富士山が、とても美しかったです。

   さて、アジア映画祭は、県の職員の方達が中心に
なり4年前から始まったのですが、中国や韓国といった
アジアの国々のドキュメンタリー映画を毎年1本づつ紹介
するスタイルで続けてこられた映画祭です。

   そして、今年の映画は、「プージェー」というタイトルの
映画で、プージェーと言うモンゴル人の少女が主人公の
ドキュメンタリー映画でした。

   関野吉晴という冒険家が南米最南端から自転車で
アフリカまで行く冒険の途中、モンゴル国を通過する際、
馬に乗り、遊牧に勤しむ少女プージェーに出会います。

   関野がその様子を少女の許可なく、写真で撮りまくる
とプージェーは怒ってしまう。何とか許してもらおうと自宅の
ゲルまで、ついて行くが許して貰えません。

   数度の訪問を繰り返した結果、祖母が仲を取り持って
くれ、プージェーと話せるようになるのですが・・・
ちょうど家畜として飼っていた馬が、20頭も盗難に遭って、
騒動になっていた真っ最中の時期で、プージェーのお母さんは、
馬を探しに行き不在でした。

   約1ケ月、馬を探しに出ていた、プージェーのお母さんが
タイミングよく、帰宅し、一家3代と交流することができます。

   すっかり家族と打ち解け、仲間として認めてもらえた頃
別れの時を迎えます。

   プージェーのお母さんは、20頭も馬が、盗まれて大変な
所を、友情の証に関野に馬を1頭プレゼントすると言い出します。

   しかし、「日本に持って帰れないので、気持だけ頂く。」
というが「それでは、次回くる時まで預かっておく」と言う
話になり、再会を約束して別れることに・・・

   翌年、プージェーのお母さんから年賀状が届く
「こちらは、とても寒い日が続いていますが、みんな元気
にしてますよ。あなたの馬も元気ですよ・・・」

   そんな手紙を貰い、逸る気持を抑え3月に再びプージェー
の元を尋ねると何とプージェーのお母さんは、落馬が原因で
死亡していた・・・

   しっかりもののプージェーは、実は、6才、その年
小学校に上がる予定の少女でした。何日も何日も涙に暮れ・・・
やっとの思いで、母の死を乗り越え、ウランバートルに住む、
親戚の家に下宿しながら何とか小学校に入学することに・・・

   その頃プージェーは、関野とすっかり打ち解け、
将来は日本語を勉強して、日本語の通訳になりたいと夢を語る
程になっていました。

   そんな少女の夢を応援したいと、再会を約束して、
冒険の道中を進めることに・・・

   3年後関野は、アフリカまでの自転車冒険の旅を完結し、
冒険記を整理し、再びプージェーの元へ尋ねた時には、
5年の歳月が経っていました。

   5年ぶりに尋ねた関野を待っていたのは、ニコニコ
笑顔で、迎えてくれた、プージェーの遺影だったのです。

   6年生になり、もうじき卒業と言う時期に交通事故で・・・

   事実は、小説より奇なり・・・  と言いますが
こんなに悲しいできごとが、あるなんて・・・
涙が止まりませんでした。

   プージェーは今、生きていれば、16才。
日本語の通訳になりたいと夢を語っていた少女・・・
せめて1度だけでも、日本に招待してあげたかったです・・・

  プージェーとお母さんのご冥福を心からお祈り
申し上げます。安らかにお眠り下さい。
感動をありがとう・・・  合掌。

   

   

   

投稿者 TAKAHASI_koji : 2010年02月07日 23:52

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