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2008年02月14日

イロコイ平和憲法

   作家の星川 淳さんの講演会の報告その3です。

   イロコイ族の5つの部族が、互いに骨肉の争いを
していたが、勇敢な「ピースメーカー」青年の働きに
応じ、武器を捨て、「平和の大いなる法」を制定し、
以来、今日に至るまで仲良くに暮らしていると、
ここまで、前回書き込みましたが、
   今回は、「イロコイ平和憲法」の話であります。

    アメリカ合衆国憲法の手本とされた
「イロコイ平和憲法」の最も特徴的なことは、最高責任者は
女性であることです。
    5つの部族には、夫々9から15の氏族があり、氏族
の大黒柱は、全て女性で族母「クランマザー」と呼ばれています。
   その族母の推薦により、男性の族長が選ばれ、氏族会議、
部族会議、連邦会議の承認を受ける仕組みになっています。
   しかし、その族長が、氏族を代表するに相応しくないと
族母が判断したら、族母は、族長を罷免する権限も持っています。
   全ての人間は、女性の体内から産まれるということを重視
した仕組みなのでしょうか?

   そういえば、モンゴル国ハラホリン市の市長さんも女性
ですし、市役所の部長さんや、小学校の校長先生もほとんど
女性です。モンゴリアのDNAによるものでしょうか?

   星川さんも講演の中で言っていましたが、
アメリカ合衆国憲法はイロコイ憲法を模範につくられたのですが
イロコイ民主制に及ばなかった点が3つあるとのことです。

   1つは、女性の権利で、アメリカでの女性参政権は、
        1920年のことであります。
   2つ目は万民平等で、奴隷解放は、1865年のことであります。
   3つ目は、平和主義でありますが、益々戦力や武力による
         交渉は続いており、平和の道は遠そうです・・・

   その点、日本国憲法は、より色濃くイロコイ平和憲法の
理念や原理を受け継いでいると言えます。
戦後、連合軍の占領下でつくられた日本国憲法でありますが、
制定の経緯より、その法の精神を人間として実践する者に
なりたいと、心から感動した講演会でありました。

   最後にイロコイ族の議員が日本に来た折、星川さんが
聞いた話を、お伝えしておこうと思います。
   イロコイ族の議会では、始まる時に必ず
「7世代後の子孫にとって、最善の結果を出せますように」
と全員で祈ってから、始めるそうです。

   とても大切なことだと思います。
私も自分自身の心に常に問い続けて、活動していきたいと
思います。これで、講演会報告を終了します。
   


   

投稿者 TAKAHASI_koji : 2008年02月14日 20:53

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